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ボラティリティと獲得可能利益
更新日 2019年12月27日

投資対象の価格変動率をボラティリティ(Volatility)と呼ぶ。FXでは、1時間あたり、大きなボラティリティで上下するとリスクも大きくなる。こうした値動きでは、ハイレバレッジで低い証拠金維持率のポジションなら、簡単に強制ロスカットとなってしまう。

ボラティリティと各レバレッジの度合いから、利益と損失の可能性を探ってみる。

コラムの「通貨の共通単位」で述べた様に、小数点以下3・5桁表示において、1,000ポイントの値幅は、米ドル・円ペアで1円、ユーロ・米ドルなら、0.01米ドルになる。レバレッジ100倍と1,000倍で、損得はどうなるだろう。

米ドル・円を1米ドル105円の時に、1ロット(以下10万通貨)のポジション設定をした場合、必要証拠金は、レバレッジ100倍が105,000円、レバ1,000倍だと10,500円だ。以下、スプレッド・手数料・スワップ金利は考慮しない。

1ロットで同ペアが100ポイント動くと、10万通貨×100ポイント(0.1円)で10,000円、1,000ポイント動けば、10万通貨×1,000ポイント(1円)で100,000円の損得となる。

米ドル・円における100ポイントの変動は、レバレッジ100倍なら必要証拠金の約1割、レバ1,000倍では必要証拠金とほぼ同じ金額の損得になる。

そして、1,000ポイント変動すれば、レバ100倍で必要証拠金とほぼ同額の利益または損失、1,000倍レバだったら、損得額が必要証拠金の10倍近くまで膨れ上がる事になる。ただし、損失について、強制ロスカットされないという前提になるが。

ユーロ・米ドルを1ユーロ1.1米ドルの時に、1ロットポジション設定した場合、1ユーロが115.5円なら、必要証拠金は、レバレッジ100倍が115,500円、レバ1,000倍だと11,550円だ。

1ロットで同ペアが100ポイント動くと、10万通貨×100ポイント(0.001米ドル)で10,500円、1,000ポイント動けば、10万通貨×1,000ポイント(0.01米ドル)で105,000円の損得となる。(1米ドル=105円で換算)

ユーロ・米ドルにおいての100および1,000ポイントの変動も、米ドル・円と同様のインパクトがある。

つまり、FXのレバレッジ1,000倍設定で、100ポイント通貨が変動すると、必要証拠金をほぼ倍にするだけ利益を出せるという事になる。100ポイント以上の価格変動は、通常なら、どの通貨ペアでも、24時間あたり何度も発生する。

なお、ここで述べているのは必要証拠金のみの話で、実際には、必要証拠金に損失可能性額を足した金額(本サイトではこれを限界有効証拠金と呼んでいる)で取引しなければならない。

FXにはチャンスがたくさん潜んでいるのだ。「FX投資の心得」に記したニュース・経済指標・チャートの客観的情報を吟味すれば、値動きの大方の予想は可能だ。ニュース・経済指標を参考に、チャートで過去数時間、数週間、数か月の相場を見ていると、通貨ペアの趨勢について、比較的把握しやすくなる時がある。

24時間で頻繁に発生するチャンスの中から、把握しやすい相場を示す通貨ペアに、1回、もしくは2回投資し、リターンを得られれば大成功だ。こうした取引は週に1度でもいい。そして、毎週行えば、常に成功するとは限らないが、1ヶ月で結構な金額になる。

あまりに激しいボラティリティが予想される通貨ペアに対しては、取引せず情報収集に徹してもいい。大きな値動きがあった後に、逆張りで参戦するという方法もあるのだ。

海外FXは、あらゆる人に数多くの機会を、土日以外ではあるが、いつでも提供してくれる。ぜひ、この機会を活かしたい。

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