本サイトは、各国の中央銀行発行通貨を対象とする、外国為替証拠金取引(Foreign Exchange、FX)についての情報を提供しています。

仮想通貨投資で見られる様に、インターネットで海外の取引所に口座を設け、ボーダーレスに取引するスタイルは珍しくなくなりました。

投資のボーダーレス化は、外国為替証拠金取引においても例外ではありません。インターネットから海外のFX会社に口座登録し、ダイナミックに取引する日本人は、年々増えています。

ほとんどの海外FX会社は、取引ツールにメタトレーダー(MetaTrader、MT)を採用しています。このツールを利用するうえでも、知っておくべき取引用語がありますので説明していきます。なお、約定前の注文中ポジションはない事を前提とします。

必要証拠金
ポジションを取る(売買設定をする)のに要する金額。
余剰証拠金
残高とクレジット(ボーナス)の合計から、必要証拠金を控除しポジション評価損益を加減した金額。余剰証拠金の範囲内でなければ、新たなポジションは保有できない。
有効証拠金
残高とクレジット(ボーナス)の合計に、ポジション評価損益を加減した金額。または、必要証拠金と余剰証拠金の合計額。
証拠金維持率
有効証拠金÷必要証拠金で計算しパーセンテージ評価。証拠金維持率が高いほど、強制ロスカット(FX会社による自動決済)になる可能性が低くなる。
実効レバレッジ
取引時の実際のレバレッジ。FX口座で設定しているレバレッジ÷(証拠金維持率÷100)で算出。実効レバレッジが何倍かを、常にコントロールできるかで取引の成否が決まる。

代表的な通貨ペアの米ドル・円とユーロ・米ドルを見ると、左側にそれぞれ、米ドルとユーロがあります。通貨ペアの左側は売買対象を表し第1通貨、右側は売買手段を表し第2通貨と言います。

米ドル・円は、円で米ドルを買う、もしくは売る、ユーロ・米ドルなら、米ドルでユーロを買う、もしくは売るという事になります。

FXのサービス内容は、日本と海外では大きな違いがあります。レバレッジは、日本が25倍以内に制限しているのに対し、海外では100倍以上の上限が普通で、3,000倍を設定できる所もあります。ただし、高いレバレッジに合わせ、証拠金維持率も高めに保たなければ、強制ロスカットになる確率を高めるだけです。

また、日本で1ロットなら10,000通貨ですが、レバレッジが高ければ、より多くの通貨を売買できるので、海外の1ロットは100,000通貨となっています。

次に、ポジション設定にいくらの金額が必要なのか、円建て口座での必要証拠金計算方法について記します。

必要証拠金=取引数×第1通貨の円時価÷レバレッジ倍率

1米ドル105円の時に、米ドル・円を100,000米ドル、FX口座のレバレッジ倍率200倍でポジション設定したい場合、100,000×105÷

200で、52,500円が必要証拠金になります。

上記の条件で、レバレッジを1,000倍にすれば、必要証拠金は10,500円で済みます。つまり、レバレッジ倍率を5倍上げれば、必要証拠金は5分の1になるのです。(FX口座に準備する証拠金が、10,500円で十分という話をしている訳ではありません。必要証拠金だけの話です。)

1ユーロ115円の時に、ユーロ・米ドルを100,000ユーロ、口座レバレッジ倍率200倍でポジション設定したい場合は、100,000×115

÷200で、57,500円が必要証拠金になります。

上記の条件でレバレッジのみ1,000倍なら、必要証拠金は11,500円で済みます。

必要証拠金の計算方法を押さえたら、続いて把握すべきなのが、相場状況に合わせた有効証拠金や証拠金維持率、実効レバレッジです。

限界有効証拠金=必要証拠金+損失可能性額

限界証拠金維持率=限界有効証拠金÷必要証拠金×100

限界実効レバレッジ=FX口座設定レバレッジ÷(限界証拠金維持率÷100)

限界有効証拠金や限界証拠金維持率、限界実効レバレッジの名称は、本サイト運営者の造語です。限界有効証拠金は、これぐらいの金額(必要証拠金)でポジション設定したいという場合、相場に合わせ最低限用意すべき証拠金額なのです。限界実効レバレッジは、このレバレッジより大きくなると、強制ロスカットの可能性が高くなるという乗数です。

以下、ボーナス額はなく、円建て口座での取引を前提に例を示します。

1米ドル105.5円の時に、米ドル・円を500倍の口座レバレッジで、100,000米ドルポジションを設定する場合、必要証拠金は21,100円です。

米ドルは上昇すると予想すれば、予想と逆に動くリスクに対応しなければならないので、最短でも過去5営業日の安値を調べます。

過去5営業日の米ドル・円の安値が104.5円であれば、この水準まで下がる事も想定します。ポジション設定の105.5円より1円低いので、100,000×1=100,000円の損失を計上する可能性があると判断します。この損失可能性額と必要証拠金を足した121,100円が、FX口座に用意すべき限界有効証拠金となります。

限界有効証拠金121,100円、必要証拠金21,100円だと、限界証拠金維持率は574%(以下、パーセンテージ小数第1位四捨五入)です。

口座レバレッジ500倍を、574÷100の5.74で割った数が、限界実効レバレッジである87倍(小数点以下四捨五入)となります。

上記の相場では、実効レバレッジが87倍より大きくなると、強制ロスカットの確率が高まるため、損失が拡大している時は決済を考えるべきです。

上記の例は、海外のFXサービスを利用したケースです。日本のFXサービスは、レバレッジが25倍までなので、同じ100,000米ドルを25倍で取引する場合、100,000×105.5÷25で、必要証拠金は422,000円になります。

海外FXの強制ロスカットは20%が多いですが、国内FXは100%が多いです。そして、日本のFX会社が、為替レート決定権を自社で有するDD方式である事、証拠金維持率が200%以下になると、アラートメールを発信する日本の業者がある事を考えれば、国内FXでの証拠金維持率は、最低でも250%を確保すべきです。

つまり、日本のFXサービスを使い、1米ドル105.5円の時に、米ドル円をレバレッジ25倍で100,000米ドル取引する場合、1,055,000円は用意しなければなりません。この条件での実効レバレッジは10倍となり、安全取引を維持できる一方で、投資金額に対するリターンの割合は低くなってしまいます。

同じ100,000通貨を取引するのに、海外FXは121,100円の資金、国内FXは1,055,000円の資金をそれぞれ準備するのです。

ロスカット水準や取引方式も海外と日本で異なるため、投資資金はいくらあった方がいいのか、比較するのは難しいですが、国内のFXサービスを利用すると、海外FXサービスの数倍資金を使うのは間違いありません。さらに、FX投資の心得で述べますが、日本のFXサービスには追証制度があります。

これらの事から、本サイトでは、海外FXを主軸に扱っていきます。

それでは、限界有効証拠金、限界証拠金維持率について説明を続けます。

先に述べた相場状況の米ドル・円1ロット(以下、100,000通貨)取引で、限界有効証拠金が121,100円、限界証拠金維持率は574%でした。もし、121,100円が、投資するには高いと感じたら、限界証拠金維持率をそのままにして、ロット数を減らせばいいのです。

海外FXは、最小取引サイズで0.01ロットが多いです。取引量を10分の1、0.1ロット(10,000通貨)にすれば、1米ドル105.5円、レバレッジは500倍でしたので、必要証拠金は2,110円になります。

限界証拠金維持率と必要証拠金が分かっている場合の限界有効証拠金算出方法がこちらです。

限界有効証拠金=必要証拠金×(限界証拠金維持率÷100)

限界証拠金維持率574%で必要証拠金2,110円を上記式に当てはめると、限界有効証拠金は12,111円(小数点以下四捨五入)になりますが、必要証拠金が10分の1になれば、限界有効証拠金も10分の1になりますので、単純に、1ロットから0.1ロットへの変更は、121,100円×0.1でもいいです。

上記例だと、米ドル円を500倍の口座レバレッジで、0.1ロット取引するのに12,100円用意すれば、ある程度のリスクを回避できるのです。ただし、相場には予想外の変動もありますので、その時のニュースを見ながら、予想に反した値動きを十分考慮し、損失可能性額はなるべく多く見積もって、安全な取引を心掛けましょう。

ユーロ・米ドルの取引ではどうでしょうか。限界有効証拠金、限界証拠金維持率を計算してみます。

1ユーロ1.1米ドル、1ユーロ115.5円、そして、1米ドル105円の時に、ユーロ・米ドルを500倍の口座レバレッジで、1ロットポジションを設定する場合、必要証拠金は23,100円です。

ユーロは下落すると予想すれば、予想と逆に動くリスクに対応しなければならないので、最短でも過去5営業日の高値を調べます。

過去5営業日のユーロ・米ドルの高値が1.11米ドルであれば、この水準まで上がる事も想定します。ポジション設定の1.1米ドルより0.01米ドル高いので、100,000×0.01×105=105,000円の損失を計上する可能性があると判断し、この損失可能性額と必要証拠金を足した128,100円が限界有効証拠金になります。

限界有効証拠金128,100円、必要証拠金23,100円だと、限界証拠金維持率は555%になります。

後は、相場状況を見ながら、評価損失が必要証拠金の半分を超えたら(例えば、必要証拠金が10,000円の時に、損失が5,000円を超えたら)、損切(自己判断によるロスカット)を実行するなど、資産減少を拡大させないための防止策を取りましょう。

日本のFXサービスは、口座振込で入金する方法にほぼ限られていますが、海外のFXサービスは、口座振込以外にクレジットカード、オンラインウォレットなど多様な入金方法を選択できます。クレジットカードは便利な反面、衝動買いの様に使い込みすぎの危険性も兼ねています。

海外のFXサービスを利用する場合、ハイレバレッジや簡便な入金手段など、表裏一体となった便益性と危険性を、相場に翻弄されずに、自分の意志でコントロールする事がとりわけ重要になります。FX投資の心得では、こうした事についても記載しています。

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